スペインが誇る天才画家ピカソ
その代表作である「Guernicaゲルニカ」。
戦争の悲惨さを描いた大作です。
市民戦争が始まった翌年の1937年4月26日、
バスク地方のゲルニカという町はドイツ軍によって爆撃を受けました。
人口が6000人ほどの小さな町で600人近い死者を出し、
1500人以上の負傷者を出したこの惨事を知ったピカソは、
パリ万博のために依頼されていた作品のテーマに、ゲルニカを取り上げました。
死んだ子供を抱き、泣き叫ぶ女性。
子供と女性はピカソにとって無垢の象徴であり、
それを攻撃する事を猛烈に非難しています。
左下の人は、ピカソ自身と言われていますが、
ここに花と剣を持っているのは、この無垢に対する表現のようです。
また、あるドイツ役人がピカソのアパートで「ゲルニカ」作品の写真を見て、
「これはお前が描いたのか?」と質問すると、
ピカソは「ちがう、お前たちがやった(空爆)」と答えたというエピソードもあります。
人間のように目をひんむいて苦しむ馬や、大きく描かれた牡牛にそれぞれの説があるのですが、
これに対してピカソは、
「牡牛は牡牛だ。馬は馬だ。
・・・もし私の絵の中の物に何か意味をもたせようとするなら、
それは時として正しいかもしれないが、
意味を持たせようとするのは私のアイディアではない。
君らが思う考えや結論は私も考えつくことだが、
本能的に、そして無意識に、私は絵のために絵を描くのであり、
物があるがままに物を描くのだ。」(引用:PBS Treasures of the World より)
と答えています。
この絵は、「Reina Sofia レイナ・ソフィア」と呼ばれる美術館にあります。
2階の206号室に展示されていて、
すごく大きなこの絵の前には、観光客だけではなく現地の人も大勢います。
ゲルニカの周りには、下絵や、デッサン、作成風景の写真などもありますから、
是非じっくりと観てくださいね。
写真も撮れますよ♪
Museo de Reina Sofia(レイナ・ソフィア)
ソフィア王妃芸術センター
住所 Santa Isabel 52
地下鉄 Atocha, Atocha Renfe
入場料 8ユーロ
*月、水~土 19:00-21:00、日 13:30-19:00無料
営業時間 月~土 10:00-21:00
日 10:00-19:00
火曜日定休
*情報は予告なしに変わることがあります。
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